Design Stories

Inside Design Stories

デザインチームが語るとっておきストーリー

学び、つながっていくデザインとは?

搬送ロボットデザインチームが語る
「お客様と一緒に進む」デザイン

デザイナーの仕事はどこまでだと思いますか?デザインした製品が実際に導入されたら、私たちの仕事は終わったといえるでしょうか?とある物流倉庫では、業務効率の向上を目標に、出荷指示のあった商品を集める「ピッキング作業」をサポートする搬送ロボットを導入しました。しかし、搬送ロボットの導入だけでは、大きな業務効率化には至りませんでした。人が作業するために構築した空間・運用のままでは、搬送ロボットの力を十分に発揮できなかったのです。そこで私たちは、搬送ロボットのメリットが最大限生かされるような、工場の運用方法までを含めた提案をしました。例えば、安全のため、カーブを曲がる度に減速する搬送ロボットが、できるだけ高速で走り続けられるように直線的なレイアウトを考えたり、商品を効率よく一度の作業で集められるようにナビゲーションする搬送ロボットに対して、作業者が間違わないように伝票を色分けしたり…作業者とロボットがそれぞれの仕事を選任化して動く「良いフロー状態」をつくり出し、搬送ロボットと人がより効率よく協働できるような「仕組みのデザイン」を提案したことで、お互いのパフォーマンスを最大限に発揮できるようになりました。こうした取り組みで良い関係性ができ、現在でもこの物流倉庫のさらなる効率化や空間活用のお手伝いをさせていただいています。このように、私たちデザイナーの仕事は製品をつくるだけでは終わりません。BtoB製品の場合は特に、お客様のほしいものは製品ではなく、製品を使って得られる「導入効果」です。「導入効果」が得られるまで伴走していく、そして新たな「課題」や「夢」に対して「仮説」を提供しながら解決や具現化のお手伝いをする、それも私たちデザイナーの大切な役割なのです。