プラズマクラスター洗濯乾燥機 Product Designer

気分も変える、洗濯機。ES-PU11B,ES-P110

健康環境デザインスタジオ
Product Designer
桑原 多美子
Tamiko Kuwahara

プロダクトデザイナーで、妻で、母。3足のわらじを履いていると毎日がバタバタ。でもだからこそ、使う人の気持ちになってデザインできることが強みです。サニタリー空間でも心地よく過ごしたい、洗濯をもっと楽しみたい。誰もが感じるそんな思いをプロダクトデザインに落とし込みました。

インタビューアー
大伸社ディライト ライター
黒川 陽子
Yoko Kurokawa

日本のメーカーとして、次々と新しい製品を世界に送り出す その裏側には、きっとたくさんの想いや夢があるはずです。 今、シャープデザインがこだわる「笑顔の品質」とは? あの商品のデザイナーって、どんな人? 率直に問いかけて、デザイナーさんの隠れた熱い想いを紐解いていきます!

ー桑原さん、ズバリ、洗濯はお好きですか?

そう来ますか、アハハ。キライじゃないですけどね。お日さまに洗濯物を広げると、ふわっと柔軟剤の香りに包まれる…みたいな?
現実には共働きで小学生の息子もいますから、なかなかタイヘンです。

ー洗濯って、避けることのできない「ザ・生活」ですもんね。

そうそう。それに洗濯機を置くところってどうしてもゴチャッとするんですよね。あまり人様に見せたくないような。それで、今回の洗濯機のデザインコンセプトを「キレイに、こだわる。」にしたんです。サニタリーファニチャーのように、インテリアのひとつとして考えるとどうなるか。「過ごす」場所としても快適で、かつ、お客様に「ちょっと手を洗わせて」と言われても笑顔で案内できる空間になればいいなと思って。

ー確かに、このデザインなら見られても平気ですね。それに洗濯機の周りも、いつもキレイにしておこう!と思えそうです。

お風呂に入ったり歯を磨いたり、なんだかんだフル活用ですよね、洗面空間って。すぐ散らかっちゃう。忙しかったり疲れてたりするとなおさら。でも、洗濯機ひとつからでも、毎日の気分とか、暮らしに対する姿勢って変わってくると思うんです。洗い上がったふかふかの一枚で、大切な家族の笑顔を包む…。その時のしあわせな表情を思い浮かべながら、キレイにこだわる洗濯機とは何かを考えました。目指したのは主張しすぎない、でも美しい存在感のあるデザイン。この洗濯機を置くことで、今はついつい100均の洗濯小物を買っちゃうけど、次はもう少しこだわって選んでみようかなとか、洗濯物を溜めなくなったとか、そんなうれしい変化が起きたらいいなって。

ータテ型もドラム式も、ハーフミラーが印象的ですね。

美しい洗面室、と聞いて思い浮かべるのは、白い陶器の洗面台や鏡じゃないですか?そこに調和させたいと考えて、白いボディにハーフミラーを採用しました。いろんな洗面台のデザインや、水の流れのイメージからもインスピレーションを得ています。たとえば、洗濯物の投入口のカーブ。洗面ボウルのように、水の流れを考えた陶器のようなミニマムなデザインにしたくて、何度も試作しました。そうすると美しいだけじゃなく、掃除もしやすいし、洗濯物の出し入れもスムーズに。そのためには、手前の操作部の出っ張りが邪魔だったので、取っちゃいました!ああ、すっきり(笑)。で、ハーフミラーの光を通す特性を活かして、広いガラス面にキーや表示が光で浮かび上がる、タッチパネル方式にしたんです。本当はガラストップをもっと薄くしたかったんですけど、そこは機構や強度とのせめぎ合いで…。

ー技術サイドと話し合いながら?

それはもうカンカンガクガク(笑)。技術者はどうしても、安全や性能を優先する。それは当然です。すごくわかる。なのでとことん話し合って、お互いに納得できる着地点を探します。ココあと0.5mm削れるんじゃない?いや無理ですとか(笑)。

ーそうやって生まれた今回の洗濯機、反応はいかがでしたか。

展示会に出した試作品をみんながすごく気に入ってくれて、「これ商品化しよう!」という流れになって。ここまで「とんがったデザイン」で最後までやり切れた商品は、あんまり記憶にないかも。

ーとんがってるけど、いろんな空間にハマりそうですよね。シンプルだからでしょうか。

もともと私、複雑な造形は苦手なんです。できるだけ要素を絞った、シンプルなものの方が美しいと思っているので。エッジが立ちすぎたガチガチにスクエアなものではなく、ある程度の丸みもありつつ、カラダになじむような。美大生になりたての頃は、「デザイン」って、とにかくカッコいいものを作らなきゃ!っていうイメージだったんですけどね。学ぶうちに、生活の中で使われるデザインっていいな、と思うようになったんです。

ーそれで、総合家電をデザインできるシャープに?

そうです。実際、会社に入ってみると、「使う人が喜びを感じるものを作るのがデザインなんだな」という思いはますます強くなりました。やっぱり、生活の中で使われる商品ですから、生活者に寄り添うデザインでないと。だからこそ、時間に追われる主婦&母の弱点を強みに変えて、今後もプロダクトデザインに活かしていきますよ(笑)。

ーなるほど、母は強し、ですね。

とは言っても、純粋なデザイナーとしての感性はずっと磨き続けないと。何もしないでいるとどんどん鈍くなる…。そうそう、今回の洗濯機のデザインが社内で評価されて、ミラノサローネの視察メンバーに入れたんです。これまでにも海外出張や旅行の経験はあるんですが、ミラノサローネは最高だった〜!!

ーあの最先端のデザインの祭典に!うらやましい!!

ミラノには実質3日間の滞在で、到底全部は回り切れませんでしたが、カラーや素材、表現のトレンドを視察してきました。どのメーカーも「最高のものを世界に発信するんだ」っていう意気込みがすごいんです。私は特にカラーに興味があって、普段もカラーセミナーに通ったりしてるんですけど、やっぱり学び続ける、新しいことを取り入れる、自分の強みを持つっていうことは大事だなと、あらためて思いました。

ー何日も家を空けると、帰国後に大変じゃなかったですか?

実は、日本に帰ってきたら、夫と息子がちょっぴり頼もしくなってました!二人で家事を楽しんでくれてたみたいです。ご飯作ったり洗濯したり。今までは心のどこかで「あれもこれも私がしなくちゃ」って思ってたんですけど、ちょっと気持ちがラクになりました。家族の協力ってありがたい〜。

ーみんなで家事、ステキですね。そんな桑原家の洗濯機は、もちろん…

はい、シャープです!10年前に家を建てたときに買ったんですよ、憧れのドラム洗。その頃はFAXのデザインを担当してました。次に買い替える時はやっぱり、自分が手がけた洗濯機かな。「この洗濯機、ママがデザインしたんだよ」って、息子に話したいですね。

こちらで紹介している製品の詳細はこちらからご覧いただけます。

プラズマクラスター洗濯乾燥機

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