Recruit Cafe

AXIS vol.221「シャープデザインのある暮らし」

暮らしに寄り添うデザイン

日々の暮らしに馴染み、気持ちに寄り添う
私たちはいつも、笑顔ある毎日に心を寄せてデザインを創っています
そんな “シャープデザインのある暮らし” を感じていくシリーズです

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こんにちは!
リクルートサポーターの桑原です。
本日、AXIS最新号vol.221が発売されました。
冬、って寒いですよね。突然ですが。

比較的温暖な地域に育ってきた私は、子供のころ、雪景色に憧れてました。
降雪に馴染みがなく、冬の楽しみと言えば、霜柱が持ち上げる地面をわざと選んで、足の下でシャクシャクと崩れる感触を楽しんだり、薄氷の張る水たまりをつついたり、バケツの氷を大事に持ち帰ったり。そんな感じ。

でも、年に数回、いつもと違う静けさという名前の音に起こされる朝。予感を胸にカーテンを引けば、外は、白!
私にとって特別な一日の始まりでした。ほっぺも指先も、赤くジンジンと痛くなるくらい遊んで、ビショビショの靴下を石油ストーブに突き出して温めました。ストーブにはシュンシュン湯気の上がるやかんが置かれていて、部屋は灯油の独特な匂いがしていました。
懐かしいなぁ。
妹と二人、ストーブ前のポジション争いをしては、危ないからと怒られたものです。

コタツも冬の定番でした。TVを見たり漫画を読んだり、それぞれ好きなことを、ハンテンを羽織ってコタツにあたって。姿勢を変えると足と足がぶつかることもしばしば。
そのうちだれかが言います。
「お茶でも飲もかな。」 しめしめ。言い出しっぺが家族分淹れることになるのです。
おーい。ついでに、ミカンも持ってきて。

時は過ぎ、我が家の息子は、エアコンと床暖の世代です。
年々寒がりになる私と違って、スリッパすら不要の元気っこ。
教室で牛乳を温めたことはないだろうけど、スキー旅行で達磨ストーブを見たことはあるかもしれない。吐く息の白さで感じた冬の到来を、SNSでスタンプを送って共有しているかもしれない。
わたしの子供時代とは違う、彼ら世代なりの冬の楽しみ方がありそうです。

今住む奈良公園の近郊も、冬は寒いけど雪はめったに降らない地域。
そろそろ夕食の準備でも始めようかなと、のんびり眺めていた雑誌を閉じたその時。いつになく静かな戸外の気配・・・。予感を胸に障子を開けると、ほらね。

雪!
外、見て!めちゃめちゃ寒そう!

 

・・・ヒトコマ・・・

今回の撮影現場で。
春夏秋冬それぞれの美しさに出会うたびに日本に四季があって良かったなぁと思います。
でも、寝起きする居住空間は心地良くあってほしいもの。
戸外の凍えるような寒さと屋内の穏やかな暖かさ。その温度差をテーマに撮影しました。

暖かな室内。
雪景色を望むガラス窓に、静かにエアコンが映りこんでいる・・・。

・・・えっ。ついに商品撮影、しないんですか?

いえいえ。
ガラス窓に映り込んでいるところを撮影しましたとも!
反射を計算してエアコンの高さや角度、カメラアングルを調整。日中明るい時間帯は映り込まないので、陽の沈むタイミングも肝心でした。
思ったより大変で、カメラマンさんの経験値と撮影隊の諦めない粘り強さによって完遂できた撮影となりました。

この冬は例年になく、日本全国たくさん雪が降っています。
どうぞ皆様が穏やかで温かい冬を過ごされますように。

 

・・・今回のシャープデザイン・・・
エアコン

 

AXIS 2023年2月号 (環境に働きかける建築)  vol.221
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