こんにちは。リクルートサポーターの桑原です。
本日、AXIS最新号vol.215が発売されました!
ゆく年くる年。良い一年になりますように。
弊社デザイン広告の、シリーズテーマはこちら。
誰かの心を動かし、笑顔が広がる体験をデザインすることで、みなさんの心をほんの少しあたたかくする。これを実現するために、シャープのデザイナー達は日々何を考え、どんなことを感じているのでしょうか。
キャリア入社歴を持ち経験豊富なシャープのデザイナー自身の体験を通して、そのこころを垣間見ていくシリーズ広告です。
さて、第13回目に登場したのはこの人です!
「一瞬を捕(とら)えるのもデザイン」
藤森 巧也 30代 プロダクトデザイナー
キャリア入社歴1年 居合歴2年
所作が美しい。それが私の第一印象でした。
正座をする直前、袴(はかま)の裾を両手の甲で左右に払う。
バサッと布の擦れる音。
膝が床に着いたはず、しかしその打音は聞こえてこない。
座る仕草だけで見る者の心を引き付ける、そんな立ち居振る舞い。
藤森さんにとって、居合道の魅力って何ですか?
「そうですね。フィジカルもメンタルも鍛えられることでしょうか。粘り強くなったと思います。」
始めようと思ったきっかけは?
「イタリアに行く前に、日本文化を理解したいと思って始めたんです。
ミラノでも道場に行ったりしてました。厳しいイタリア人の師範のもと、スイス人など多国籍な道場で様々な価値観に触れることができたのはよかったですね。」
居合って、竹や藁を「ヤァッ」て切るのかと思ってました。
「よく聞かれます。東京オリンピックで空手の”型”が注目されましたよね。僕がやっている制定居合も同じように、決められた12の型、”演舞”の完成度を競うんです。」
本当に指先まで美しいですね。
「(照)ありがとうございます。”道”がつくものはそうだと思うんですけど、礼儀作法が大事にされます。だからじゃないかなぁ。全身集中してます。」
「抜刀して切り結ぶ、剣道やフェンシングとは違って身を守るための武道なので、相手に刀を抜かせないためにどうするか、が重要になります。一人で行う”演舞”ですが、仮想の相手がどこから来るか?何人か?など、その動きを想像し対峙してます。」
目の前の…例えばデザインプレゼンの相手の発言に集中して機を逃さないようにする感じ?
「そういう考えもありますね。あるいは、まだそこに相手の姿はなくて、もし現れたら即座に対応できるように四方に注意を払っている、とか。」
仕事で言うといつもアンテナを張って、ここぞというタイミングが来たらチャンスを逃さず捕(とら)えるってことでしょうか。まさに ” 一瞬 ” !
藤森さんは、先行デザインチームで新規プロジェクト提案やデザイン開発・販促などを担当しています。プロジェクト起案を促すための動画作成を通じて、事業の活性化を促したり、8Kによる文化財活用ソリューションのプロモーション動画を作ったり。
「新しいモノコトに関われるので楽しいです。だからこそ「!」と感じた瞬間は見逃しちゃいけないと肝に命じてます。」
なるほど、チャンスやアイデアはいつでも、私たちの周りに転がっている。だけどそれを捕えることは、誰にでも容易にできることじゃ、ない、ってことかな。うかうかしてられません。
AXIS 2022年2月号 (nendoとTakram) vol.215
デザイン誌AXIS webサイトはこちら。
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<撮影裏話>
今回は、趣ある藁ぶき古民家の宿で撮影しました。
藤森さんは自前の道着・袴と刀、カメラマンさんは腹掛・股引に手拭巻き!
見守る私もこぶしに力が入ります。
ところでその刀は本物じゃないですよね?
模造刀ですよ、と笑いながらていねいに、ていねいに袴に差し戻す姿に、
背筋が伸びる心地がしました。
さ、行きましょうか!