RACTIVE Air

楽しい”を生みだす、かろやかスティック。EC-A1R

健康環境デザインスタジオ
Product Designer
松島 貴史
Takashi Matsushima

日々の暮らしをもっと楽しく。そんな想いでデザインに取り組んだら“Air”というスティッククリーナーができました。とても軽くて、サッとキレイにできるので、いつでも自宅に友人や恋人を呼べますよ。

インタビューアー
大伸社ディライト ライター
黒川 陽子
Yoko Kurokawa

日本のメーカーとして、次々と新しい製品を世界に送り出すその裏側には、きっとたくさんの想いや夢があるはずです。今、シャープデザインがこだわる「笑顔の品質」とは?あの商品のデザイナーって、どんな人?率直に問いかけて、デザイナーさんの隠れた熱い想いを紐解いていきます!

ー松島さん、そもそもなんで、「Air」って名前なんですか?

では、Airを持ってみてください。黒川さんが普段使っているものより、軽くないですか?ダントツの軽さによる軽快掃除を目指した商品です。開発スタート時から通称「Air」だったんですよ。

ー確かに、すごく軽い!

でしょ(笑)。さっと持ち上げられる軽さで、棚の上など手の届きにくいところも簡単に掃除できるんです。この軽さだからこそ、「キレイって、楽しい。」っていうコンセプトが生まれました。

ーえ、「キレイって、楽しい。」?掃除が楽しいってことですか?

黒川さんはこの言葉を聞いてどんなイメージを持ちましたか?僕たちが考える「キレイって、楽しい。」って、例えば、大事な家族と過ごす部屋はいつもピカピカにしておきたいですよね。その為に、市場には高性能な掃除機がたくさんあって「掃除が便利に簡単にできる」さまざまな提案があふれています。それでもまだ、準備が面倒、重い、メンテナンスが手間など、掃除ってストレスを感じる家事の代表格だと思うんです。だからこそ、思わず「楽しい」って感じるレベルまで、気持ちよく使いこなせる掃除機を作りたい。家事が楽しい体験になったらとっても素敵です。それが、僕たちが考える「キレイって、楽しい。」なんです。

ーなるほど。一歩踏み込んだ感じがします。

楽しさを体験してもらうために、軽さにはとことんこだわりました。普通なら覆い隠してしまう構造体や内部部品も、そのカバーリングを極限まで削ぎ落とし、敢えてむき出しにして機能を見せる意識でデザインしています。

ーデザインするとき、ヒントにしたものってありますか?

趣味の自転車はかなり参考になりましたね。軽くしようって話になったときは「カーボンしかない!」って思いました。自転車やテニスラケットなど、スポーツ用品によく使われる素材です。薄くて丈夫なので、とても軽い部品が作れます。でも一般的な樹脂成型とは製造方法もコストも違い、掃除機には使われたことがない。だからこそそれにチャレンジすることで、自転車のフレームみたいな、スポーティーな魅力を持った掃除機が生み出せると考えました。設計担当と実現のため、議論と試作を重ね、量産化の目途が見えてきたときは嬉しかったですね。カーボンパイプの他にも、持ち手全体のラバー素材など、適材適所の素材使いや各部品の機能美を追求しました。オフィスに持ち込んだ自分の自転車をなでまわして参考にしながら、細部まで作り込みました。

ー趣味と仕事がリンクしていますね。

そうなんです!相乗効果ですよね。自転車って僕にとって欠かせない存在です。普段の生活の中でも、頭の中は常にデザインのことを考えたりしているんですけど、真剣に自転車に乗っているときって、楽しい辛さで他のことを考えている余裕が無いんです。だからこそ、余分なものが洗い流される気がするんですよ。それで、ふとアイディアが浮かぶこともあります。言わば、頭の中の洗濯ですよね。

ー“頭の中の洗濯”。キャッチーですね。

広告とかにありそうですよね(笑)。出勤前の早朝に自転車に乗ることもあります。朝日が差す瞬間に感動したり、空気の温度差など季節の移り変わりをダイレクトに感じたりして、気持ちいいですよ。

ーリフレッシュにも良さそう!

黒川さんもぜひ(笑)。実は、自転車とAirって似ている部分があると思っていて…。自転車に乗ることで、ずっと早いスピードで走ることができる。Airを使ってサッと掃除して部屋をキレイにできる。どちらも道具が自分のパフォーマンスを向上させてくれていると思いませんか?しかも、その先には“頭の中の洗濯”や“楽しい”っていう体感・体験が待っている。良質な体験を与えてくれる道具って、やっぱり美しいんです。

ー道具の力ってすごいですね。
前回取材したヘルシオ グリエも“ほっこり、幸せな時間を過ごす”という体験を届けていますね。

そうなんですよ!もちろん、質の高い体験をしてもらうためには、形や素材と共にカラーも重要だと思っています。なので、Airのカラーバリエーションもライトイエローとピンクにして、スポーティーな軽快さをイメージしました。

ーアクティブな感じがします。

こういう明るい色って気持ちが元気になりますよね。色の配色やデザイン、性能を含めて満足いくものを作りたかったんで、ずっとAirのことばかり考えていました。それこそ、寝言で機種名をつぶやいてしまうくらい(笑)。でも産みの苦しみがあった分だけ、完成したときの嬉しさは格別でした。

ーAirにかける情熱、すごく伝わってきます!

うちのデザイナーはみんな熱いですよ。ものづくりが好きな人の集団です(笑)。 Airも僕ひとりの力ではなく、チームのメンバーが一丸となってカタチになったと思います。そんなAirを通して、ひとりでも多くの方が「キレイって、楽しい。」を体験してもらえたら大成功ですね。

こちらで紹介している製品の詳細はこちらからご覧いただけます。

※所属や内容は記事作成当時のものです。

RACTIVE Air

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